A.W.FABER の尺はどれもセルロイド表面が艶やかで (艶消しの程度が甘いのは同社の好みかもしれないが) 美しい。セルロイドはピアノの鍵盤等に使われていたようにヨーロッパでは多くの需要があり、原料の精製技術、表面仕上げの技術は間違いなく日本よりも高かったと思われる。
そして大戦により高品質のドイツ製計算尺の輸出が止まり、HEMMI が台頭して行く事になる。
| 器種 概要 | タイトル | A.W.FABER の電気尺 |
| ブランド | A.W.FABER | |
| 型番 | No.378 | |
| ロゴ | A.W.FABER □"CASTELL"□ □は城をモチーフにしたアイコン、左右対称 (外側に向けて横倒し) | |
| サイズ | 10 " | |
| スタイル | //Closed|| | |
| システム | Electro | |
| 製造時期 | 1923/8 (Date-Code:3 8) | |
| 製造国 | ドイツ (溝右下に刻印 MADE IN BAVARIA) | |
| 構造 | リベット:正面、エッジ、滑尺の両端すべて 溝:セルロイド 裏窓:⊃⊂切欠タイプ 接合版:鉄?のバー5本 | |
| 寸法 [mm] | 長さ | 294 |
| 幅 | 37.5 | |
| 厚さ | 10.5 | |
| 重量 [g] | 総重量 | 96 |
| カーソル | 5 | |
| 材質 | 本体 | Boxwood、真鍮バー、セルロイド 接合版:鉄 リベット:木ピン (wood pin) スライド:左端はアルミ |
| カーソル | 【初期型アルミ矩形】 フレーム:アルミ 板バネ:鉄 ウィンドウ:ガラス | |
| 尺 目盛り | 表面 | LL2, A [B, C] 溝 [E, F] D, LL3 |
| 裏面 | - [S, L, T] - | |
| 計・備考 | 11尺 目盛線タイプ:Railway track (E, F以外) | |
| その他 目盛り | ゲージ マーク | 【A,B尺】 28.7 [mm2/Ωm] 746 (1HP=745.7W) π=3.1416 M=1/π: A,B尺での連続計算でπを含む計算に使用。 【C,D尺】 C=√(4/π): C,D尺の直径からA,B尺に面積を計算。 C1=√(40/π): Cと同様だがA,B尺の2単位目 (10~100) に対応。 |
| 定規 | 上 cm 下 inch | |
| 付属品 | ケース | 黒のクロス紙張り厚紙筒、長丸型、鞘方式、305mm。(*3) |
| マニュアル | 欠品 | |
| その他 | ||
| 備考 | 特許等 | 溝右下に「D.R.PATENT. № 206428.」(*2) |
| その他 | WはLL2/LL3尺を連続して読むためのマークで、LL2尺の1.1-2.9とC尺の1-Wの長さが同じである。LL2の2.9を超えた部分に対して通常はC尺の10を合わせるところをこの位置に合わせてLL3尺を読む。 |
| *1 | 現存する世界最古の筆記具メーカーで最初に鉛筆を六角形にしたのがこの会社らしい。最近気づいたが学生時代に先輩から譲り受けた製図板がファーバーカステル製だった。 |
| *2 | Deutsches Reichspatent (ドイツ帝国特許) № 206428 (1908):ストック上下およびスライドの長さ方向に金属バーを縦に埋め込んで補強するもの。100年を経ても木製尺に反りが発生しないのはこの構造による。 |
| *3 | ケースにも「D.R.P. № 206428」 |
| 常態 |
| 表面、溝 |
| 裏面 |
| 長さ方向に金属バーが埋められている |
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