2023/01/24

旧日本陸軍御用達の九七式歸心計算尺

米国から購入した初めての20インチ尺。

陸軍の要請で作られた特殊な計算尺で、測量困難な三角点Aから偏心した仮の観測点Bを置いた場合にAでの角度に補正する計算を「帰心」計算 (Eccentric Reduction) というらしい。「帰心」は古い言い回しなのか検索結果は少なく、偏心補正 (Eccentricity Correction) と同義と思われる。当然、受注生産だろうから数はかなり少ない筈だ。日頃モデルのチェックで勝手にお世話になっている Paul Ross さんの Hemmi Slide Rule Catalogue Raisonné の second page (型番不明のリスト) には "Triangulation Rule, ca 1940" として紹介されている珍品。ケースに筆字、縦書きの楷書「九七式歸心計算尺」はなかなかの達筆である。九七式とは皇紀2597年の97の意 (西暦に660足すと皇紀になる)。軍用のアイテムにはやたらとこのような〇〇式と名の付くものが多い。では陸軍で実際に使用された形跡のあるこのアイテムが戦前、戦中、戦後いつどのようにしてアメリカ人の手に渡ったのだろうか。戦地で接収したものか、戦後に日本人が贈与したものか、もっと後にコレクタアイテムとして買われたのか、実に興味深い。

このモデルは1936年に考案試作したものである事が、陸軍の機関誌で大前憲三郎氏 (当時は工兵中佐、最終階級は陸軍中将) により紹介されている。カーソルは本来は2個らしいが1個は欠品していた。

器種
概要
タイトル 旧日本陸軍御用達の特殊計算尺
ブランド HEMMI
型番 なし (九七式歸心計算尺/九七式帰心計算尺)
ロゴ 〇”SUN”〇 HEMMI
〇は太陽に光線 (クサビ形長短6本)、雲 (2本線)、左右同一
サイズ 20 "
スタイル //Closed||
システム Surveying
製造時期 1937
製造国 日本 (軍用だからか、MADE IN JAPANは入っていない)
構造 【ヘンミ片面G4】(ただし裏窓が特殊な位置)
セルロイド面のリベットなし
溝:セルロイド
裏窓:長丸穴タイプ (ただし左から1/3の場所に一か所のみ)
接合版:薄アルミ
寸法
[mm]
長さ 567
48
厚さ 14
重量
[g]
総重量 256
カーソル 2x10
材質 本体 竹、セルロイド
接合版:アルミ
ネジ:真鍮
リベット:アルミ
カーソル 【フレーム+ランナー】
フレーム:ステンレス
ランナー:プラスチック
鉄板バネ:鉄
ネジ:真鍮
ウィンドウ:ガラス

目盛り
表面 e
[α, S, LogS]
X
1'~20'
裏面 -
[L, 3√N, √N, T, N]
-
計・備考 11尺 (*1)
その他
目盛り
ゲージ
マーク
なし
定規 上 cm
下 inch
付属品 ケース 牛革ベルト式(バックル破損)、580mm
マニュアル おそらく存在しない (あっても陸軍内資料)
その他
備考 特許等 なし
その他 牛革ケースベロの裏に個人名か部隊名だろうか「京」の印がある。
折角牛革なのに革同士は縫い合わされておらず、厚紙の台紙に革を縫い、それを箱型に接着したもののようであるため、おそらく立てた状態で差し入れた際の衝撃に耐えられず底が抜けていた。簡単な修繕済み。
また、欠品しているが、裏面テーブルカードがあるらしい。

*1 帰心化計算でe尺にm、S尺にkm、α尺に° (移高化計算ではαは90°) をセットするとX尺に補正値を秒で得るという仕組み。要はルーティーン的な単位換算したりラジアン秒値を使ったりの作業を省力するもののようである。e尺、X尺、N尺は実質3単位目盛りと同じ (通常はK尺) である。1'~20'尺は秒分換算用。しかしα尺の上側の余白、もったいない気がする。

常態

表面、溝

裏面

表面左

表面右

スライド裏面左

スライド裏面右

ケースベロ裏に「京」


2023/01/20

隠された独ネスラー社のマンハイム

英国の方から購入した Nestler Mannheim (Pickworth Data Slip) 。マホガニー材がベースで木部の色は美しいが、経年のため凸状に反りがある。この点、A.W.FABER であれば真鍮の芯材が埋め込まれている (D.R.PATENT. № 206428) ので反る事がない。また逸見治郎氏による竹の合板 (PAT.22129) では反り対応と同時に軽量化も実現できた。竹の表面は堅く狂いも少ない。それら発明は本当に素晴らしいと思う。ただ NESTLER は尺の目盛りに関しては数々の製品を創出し、中でもリーツ式を考案するなどその後の計算尺の進化に貢献した。

話はこちらの尺に戻すが、実はこの正体が判明したのは商品到着後である。出品者も「尺面には銘がない」と説明していた。

手がかりは、ヨーロッパの初期のセルロイド張り計算尺はネジで固定するものが見られる事、裏面テーブルの内容が Charles Newton Pickworth という計算尺に関する書物を出した人物 (1861-1955, British mechanical engineer) によるものという事だったので、 Google 検索している間に見つけたのがやはり、日頃勝手にお世話になっている ISRM の NESTLER の資料だった。(https://www.sliderulemuseum.com/Nestler.htm)

尺面と裏面テーブルが一致。さらにストック溝中央に僅かに刻印の跡ようなものがあるがかなり薄いため判読できなかったが、ISRM に「1908-1911 - "ALBERT NESTLER LAHR i/B" used as logo in well of Nestler and D&P stocks」の記述を発見した。そう、目を凝らすと刻印の跡 "AL … LAHR i/B" が薄っすらと残っているのだ。"D&P" (Dennert & Pape) とは後の ARISTO で、NESTLER では当初、尺本体は "D&P" から供給を受けて自社の機械で目盛りを刻んでいたらしい。1905年以降、自社で尺本体を製造するようになった後でも残った在庫の "D&P" 尺に上記ロゴを入れて生産していたようである。つまり、この計算尺の製造時期は最も後でも 1911年という事になる。

では何故、銘が削られているかというところに興味は移る。単にMILLER 社の OEM として無印化したのか、或いは第一次世界大戦で英独が戦争状態となり貿易は表向きは制限されていたが、ヤミで取引されていたのではないか。ただ堂々と NESTLER の刻印があるのは憚られ、削ったのではないか。ケースにもそれを隠蔽するラベルを貼ったのではないか。謎めいた一本である。

計算尺関係の文献を漁っていると「工業界」1912年 第3号から第9号にかけて連載された一記者の記事「計算尺の使用法」で偶然にこの NESTLER 尺の図を見つけた。その開始号の締めくくりが面白いので引用しよう。

"計算尺は和製、舶来共にあれども和製は目盛の不正確と「スライド」と「ストック」との適合不十分なるを以て舶来の方を撰ぶべきなり、但し代価はもちろん和製の方が安価なり"

この"和製"とは、中村浅吉商店の1913年のカタログにあるような、かつて逸見治郎氏も関わったであろう木製計算尺の事と思われるが、奇しくも「工業界」の記事と同じ年の春に、氏は「遂に立派な計算尺ができた」と振り返っている (1941年の雑誌「向上」より)。逸見式竹製計算尺の完成である。氏は古巣の中村浅吉商店よりも先に玉屋商店と取引を始めたようで、玉屋商店の1912年10月カタログにNo.1937として掲載している。

器種
概要
タイトル 消された刻印?ネスラーのマンハイム尺
ブランド NESTLER
型番 Nestler Mannheim
ロゴ 溝にあった "ALBERT NESTLER LAHR i/B" が消された痕跡
サイズ 10 "
スタイル //Closed||
システム Mannheim
製造時期 ISRM の写真資料では1917頃とされるが刻印が示すのは1911頃か
製造国 ドイツ
構造 リベット:正面、エッジ、滑尺の両端すべて
溝:セルロイド
裏窓:⊃⊂切欠タイプ
接合版:鉄?のバー2本
寸法
[mm]
長さ 275
31.6
厚さ 10.8
重量
[g]
総重量 79
カーソル 4
材質 本体 マホガニー、セルロイド
接合部品:鉄
ネジ:真鍮
カーソル 【初期型アルミ矩形】
ヘアライン3本線なのでオリジナルではない可能性。
フレーム:アルミ
板バネ:鉄
ウィンドウ:ガラス

目盛り
表面 A
[B, C]
D
裏面 -
[S, L, T]
-
計・備考 7尺
目盛線タイプ:Railway track
その他
目盛り
ゲージ
マーク
【A,B尺】
π=3.1416
M=1/π: A,B尺での連続計算でπを含む計算に使用。
78.54辺り=π/4 (*1)
【C尺】
ρ’=3438分=1ラジアン
【C,D尺】
ρ”=206265秒=1ラジアン
π=3.1416
C=√(4/π): C,D尺の直径からA,B尺に面積を計算。
C1=√(40/π): Cと同様だがA,B尺の2単位目 (10~100) に対応。
ρ,,=63.66=200/π: grad.(100゚法)とラジアンの変換。
定規 上 cm
下 inch
溝延長 inch
付属品 ケース 黒のクロス紙張り厚紙筒、長丸型、285mm。
マニュアル 欠品
その他
備考 特許等
その他 ケースラベル「MILLERS DRAWING MATERIAL WAREHOUSE」(*2)

*1 NESTLER や PICKET、古い HEMMI の尺に多いゲージマーク。Cと同じ役割。
*2 英国製図用具ブランド。現在も画材等を販売している模様。製図用具と共に計算尺を扱う会社は多かったようである。内田洋行とHEMMIの関係に近かったのかもしれない。このケースにはラベルが重ねて貼られている。社名の下に取扱商品が羅列されているので、おそらく品揃え変わったために更新したのだろうと思われる。さらにその下、地のケースにはオリジナルメーカー「NESTLER」の記載があるのではないかと推測している。

常態

表面、溝

裏面

流石に100年を経ると反るNESTLER尺

溝に残るロゴ

溝に残るロゴ

計算尺の使用法に使われたNESTLERの挿絵
「工業界」1912年 第3号より

中村浅吉商店カタログの和製計算尺 (1913年)






2023/01/04

中等学生用HEMMI No.2640 の変遷

中等学生用とされるNo.2640 を戦前、戦中、戦後で比較してみる。型番は「皇紀2600年のNo.40」の意味と思われる。No.40と同様に①~③のA,B尺にπゲージがあるのは乗除算の際にマンハイムでは通常A,B尺を使っていた名残である。①~③の順は憶測であるが根拠を列挙しておく。
  • ①のみ裏面テーブルカードの内容が異なる。②③および④は図解があるため、学校教育用に導入した当初とその後の改訂と想像できる。
  • ①のみ裏窓の透明セルロイドが右側のみになっている。これは当時のNo.40を踏襲したものと考えられる。後に左右両サイドに仕様変更される。寧ろ両方作った方がアルミの使用量が節約できる。
  • リベットの数も①は上下計12本、②③では10本に減らされている (*1)。ちなみに④ではふんだんに18本。
  • セルロイドの品質が①②③の順で悪くなる。③は特に黒ずんで見える。①の当初はまだ物資に余裕があったのだろう。(*1)
  • ①の値札より、型番別にマル停価格が設定されていたのなら、1939年9月18日以前にも販売されていたことが覗える。(*2)
①の興味深いところは、もし1939年9月18日以前にも販売されているのなら、厳密には皇紀2599年以前である。つまり中等学校生徒用として生産する計算尺に、皇紀2600年を記念して型番として "No.2640" を先取りしたという事だ。1929年、平野英明氏によるロビー活動「中等學校ニ於テ計算尺使用法ヲ強制的ニ教ヘルコトニ就テ」もある事から、宮崎治助氏の「計算尺発達史」年表の「1943年 日本の中学校教科書に初めて計算尺採用さる」よりもう少し早く教育現場に導入されていたのかもしれない。この値札はそういう時代考証の史料としても貴重である。

器種
概要
タイトル 謎多きHEMMI No.2640
ブランド HEMMI
型番 No.2640
ロゴ ①②②'③③'〇"SUN"〇 HEMMI、④〇SUN〇 HEMMI
①②②'③③'引用符""は垂直
〇は太陽に光線 (クサビ形①長短6本、②②'4本、③③'6本、④8本)、
雲 (2本線)、左右同一
サイズ 8 "
スタイル Closed
システム Enhansed mannheim (for student)
製造時期 ①1939~②②'③1940? ~1945、③'1945?、④1955/1
製造国 日本 (④のみ型番横にJAPAN)
構造 【ヘンミ片面G5x-薄型のG5が出た頃の Closed】
溝:薄アルミ板のみ
裏窓:⊃⊂切欠+透明セルロイド (①右のみ、②②'③③'④左右)
寸法
[mm]
長さ 220
①②②'28
③③'29
④28.5
厚さ 8.5
重量
[g]
総重量 ①②②'③③'42
④49
カーソル 4-5
材質 本体 竹、セルロイド
接合版:真鍮
リベット:アルミ
カーソル 【一体型ステンレス】
フレーム:ステンレス
板バネ:鉄
ウィンドウ:ガラス

目盛り
表面 ℓ, A
[B, ①②逆C、②'③③'逆C、④CI, C]
D
裏面 -
[S, K, T]
-
計・備考 9尺
その他
目盛り
ゲージ
マーク
【A,B尺】
①②②'③③'のみπ=3.1416
【C,D尺】
π=3.1416
C=√(4/π): C,D尺の直径からA,B尺に面積を計算。
定規 エッジ部なし。
ℓ尺がcm定規も兼ねる
付属品 ケース ①②③黒の簡易的なボール紙、蓋なし、222mm、200mm、199mm
②'欠品
③'④クロス紙張り厚紙、鞘方式、230mm、蓋87mm
マニュアル ①②②'③③'欠品
④あり
その他
備考 特許等
その他 ①は値札よりマル停 (停止価格) 3円50銭で物品税10%がかかる。
②の値札ではマル公 (公定価格) マークが判別可能。 (*2)

*1 戦時の物資節約の問題は当然あったかもしれないが、このNo.2640はそもそも中等学生向けの学生期間 (5年間、一時4年間) だけの限られた使用想定のため、敢えて安価な材料が選ばれたとも考えられる。
*2 昭和14年 (1939) 10月18日、国家総動員法に基づく「価格等統制令」が発布され、同年9月18日における金額に価格が停止され「価格停止品」と呼ばれた。それを表すマークが「マル停」。他に価格統制は「マル公 (公定価格)」「マル協 (協定価格)」「マル新 (新規発売品につけられた)」「マル芸 (芸術品につけられた)」などがある。

常態

表面、溝

裏面

ケース

停止価格

②と同時期で赤の「逆C」を入手したので「②'」として追記し写真も追加。使い込まれたらしく竹の面が飴色になっている。


2023-06-05追記:③と同時期で赤の「逆C」を入手したので「③'」として追記し写真も追加。裏面テーブルカードが英語になっている。戦争が終わった直後か。鞘方式ケースもロゴ無しながら採用されている。

テーブルカードが英語

HEMMI片面 ”//Closed||” 型計算尺の世代分類表

”//Closed||” 型計算尺の構造を勝手に世代分類してみた。仕様が混在しているモデルもあり必ずしも時代順ではない。



世代世代名
(小分類)
セルロイド面
両端リベット
裏面
セルロイド
裏窓
セルロイド
接合版接合版固定 (10インチ)採用尺備考
G1
極初期型
10本 (前面側面)

なし
長丸穴
あり
真鍮錫メッキ
上:鉄ネジ4+アルミ釘3
下:アルミ釘7
No.1 (J.HENMI.TOKYO.JAPAN、
無印、TAMAYA No.1941)、No.3
初期型
上:鉄ネジ2+アルミ釘5
下:アルミ釘7
No.1/1若干薄い (個体差、乾燥、摩耗も考えられる)
G2
第2-世代
6本 (前面)

あり
上:鉄ネジ4+アルミ釘3+丸頭アルミ釘1
下:アルミ釘7
No.3 (後期)
丸頭アルミ釘は裏窓 (小) の上部
第2+世代
アルミ (厚)
上:鉄ネジ2+アルミ釘5+丸頭アルミ釘1
下:アルミ釘7
No.1/1 (後期)
G3第3世代
⊃⊂切欠
No.80
G4第4世代
なし
アルミ (薄、穿孔有無)
No.1/1 (最後期)
G5第5世代


⊃⊂切欠
+透明セルロイド
上:真鍮ネジ4+アルミ釘3
下:アルミ釘7
No.2664 (MIOJ)裏窓の上下位置が左右一致される
G6第6世代⊃⊂切欠
+透明セルロイド
アルミ (薄、穿孔有無)
上:アルミ釘7
下:アルミ釘7
No.2662、No.2664S、No.86K裏面テーブルカードのストッパーがあるものや
ネジ止めされているものがある
G5x第5世代薄型
(*1)
⊃⊂切欠
+透明セルロイド
(*2)
なし裏セルロイド面に上下:アルミ釘計16No.47、No.2664


*1 第5世代と同時期ではないかというだけで「第5世代薄型」とした。
*2 薄型の透明セルロイドは、右側のみや左右両方のパターンがある。
また、No.2664には⊃⊂切欠+長丸穴+溝透明セルロイド、溝白セルロイド有無、接合版に穿孔がない、上側がベベルでない"||Closed||"タイプなどバリエーションがある。

2023/01/03

電気尺の本家 A.W.FABER 378

HEMMI No.3 のコピー元本家の A.W.FABER 378 だが、コピー当時のものではなく年月1桁ずつの Date-Code が入っている1920年代のもの。また社名変更後のブランド名 "CASTELL" が入っている (1914年頃以降 *1)。その後の HEMMI のブランド+ロゴマークの類似から、逸見治郎氏が見たのも "CASTELL" 版である可能性が高い。

A.W.FABER の尺はどれもセルロイド表面が艶やかで (艶消しの程度が甘いのは同社の好みかもしれないが) 美しい。セルロイドはピアノの鍵盤等に使われていたようにヨーロッパでは多くの需要があり、原料の精製技術、表面仕上げの技術は間違いなく日本よりも高かったと思われる。

そして大戦により高品質のドイツ製計算尺の輸出が止まり、HEMMI が台頭して行く事になる。

器種
概要
タイトル A.W.FABER の電気尺
ブランド A.W.FABER
型番 No.378
ロゴ A.W.FABER □"CASTELL"□
□は城をモチーフにしたアイコン、左右対称 (外側に向けて横倒し)
サイズ 10 "
スタイル //Closed||
システム Electro
製造時期 1923/8 (Date-Code:3 8)
製造国 ドイツ (溝右下に刻印 MADE IN BAVARIA)
構造 リベット:正面、エッジ、滑尺の両端すべて
溝:セルロイド
裏窓:⊃⊂切欠タイプ
接合版:鉄?のバー5本
寸法
[mm]
長さ 294
37.5
厚さ 10.5
重量
[g]
総重量 96
カーソル 5
材質 本体 Boxwood、真鍮バー、セルロイド
接合版:鉄
リベット:木ピン (wood pin)
スライド:左端はアルミ
カーソル 【初期型アルミ矩形】
フレーム:アルミ
板バネ:鉄
ウィンドウ:ガラス

目盛り
表面 LL2, A
[B, C]
溝 [E, F]
D, LL3
裏面 -
[S, L, T]
-
計・備考 11尺
目盛線タイプ:Railway track (E, F以外)
その他
目盛り
ゲージ
マーク
【A,B尺】
28.7 [mm2/Ωm]
746 (1HP=745.7W)
π=3.1416
M=1/π: A,B尺での連続計算でπを含む計算に使用。
【C,D尺】
C=√(4/π): C,D尺の直径からA,B尺に面積を計算。
C1=√(40/π): Cと同様だがA,B尺の2単位目 (10~100) に対応。
定規 上 cm
下 inch
付属品 ケース 黒のクロス紙張り厚紙筒、長丸型、鞘方式、305mm。(*3)
マニュアル 欠品
その他
備考 特許等 溝右下に「D.R.PATENT. № 206428.」(*2)
その他 WはLL2/LL3尺を連続して読むためのマークで、LL2尺の1.1-2.9とC尺の1-Wの長さが同じである。LL2の2.9を超えた部分に対して通常はC尺の10を合わせるところをこの位置に合わせてLL3尺を読む。

*1 現存する世界最古の筆記具メーカーで最初に鉛筆を六角形にしたのがこの会社らしい。最近気づいたが学生時代に先輩から譲り受けた製図板がファーバーカステル製だった。
*2 Deutsches Reichspatent (ドイツ帝国特許) № 206428 (1908):ストック上下およびスライドの長さ方向に金属バーを縦に埋め込んで補強するもの。100年を経ても木製尺に反りが発生しないのはこの構造による。
*3 ケースにも「D.R.P. № 206428」

常態

表面、溝

裏面

長さ方向に金属バーが埋められている


HEMMI最初の電気尺 No.3

A.W.FABER 378 のコピー。本家とは尺面で微妙な違いがある。
  • C,D尺にもπゲージがある
  • "Quot." (Quotient;商の略) が "Qout." とスペルミス (No.80で修正される)
  • "Prod. -1" が "+1"との対象性を狙ったのか "Prod. 1-" (次の②極初期型No.3で修正される)
  • 溝の "Volt" の "l" が短く "i"に見える
  • 後のモデル③では尺名ABCDが入る
ドイツからの計算尺の供給が減った事がHEMMIにとっては好機となる。それを示すかのようなモデルである。

器種
概要
タイトル 初の非マンハイム尺 HEMMI No.3
ブランド HEMMI
型番 No.3
ロゴ ①J.HEMMI. 〇"SUN"〇、②③J.HEMMI 〇"SUN"〇 (HEMMI後ろのピリオド有無)
引用符""はやや内向き
〇は太陽に光線 (①フラット形同一長8本、②③クサビ形長短8本)、雲 (2本線)、左右対称
サイズ 10 "
スタイル //Closed||
システム Electro
製造時期 ①1917/7/5 (英特許取得) 以前、②1917/12/20 (仏特許取得) 以降、③1919年以降
製造国 日本
①スライド表中央に青色の刻印 (MADE IN JAPAN)
②③ストック右下に刻印 (MADE IN JAPAN)
構造 ①②【ヘンミ片面G1-極初期型】
③【ヘンミ片面G2-第2-世代】
リベット:正面、①②エッジ、スライドの両端
溝:セルロイド
裏:①②裸、③セルロイド
裏窓:長丸穴タイプ
接合版:真鍮錫メッキ
③裏窓 (小) にアルミリベット
寸法
[mm]
長さ ①② 37.5
③ 37
①② 37.5
③ 37
厚さ ①② 10
③ 10.5
重量
[g]
総重量 ①② 94
③102
カーソル 5
材質 本体 竹、セルロイド
接合版:真鍮
ネジ:鉄
リベット:アルミ
カーソル ①欠品
②【初期型アルミ矩形】
フレーム:アルミ
板バネ:鉄
ウィンドウ:ガラス
③欠品 (写真はNo.80から拝借)

目盛り
表面 LL2, A
[B, C]
溝 [E, F]
D, LL3
裏面 -
[S, L, T]
-
計・備考 11尺
目盛線タイプ:Railway track (E, F以外)
その他
目盛り
ゲージ
マーク
【A,B尺】
28.7 [mm2/Ωm]
746 (1HP=745.7W)
π=3.1416
M=1/π: A,B尺での連続計算でπを含む計算に使用。
【C,D尺】
π=3.1416
C=√(4/π): C,D尺の直径からA,B尺に面積を計算。
C1=√(40/π): Cと同様だがA,B尺の2単位目 (10~100) に対応。
定規 上 cm
下 inch
付属品 ケース ①②濃緑色の布紙張り厚紙筒、かまぼこ型、ホック方式、300mm。(*1)
③黒の布紙張り厚紙筒、金文字の銘、ホック方式、ホック頭に銘、300mm。
マニュアル 欠品 (存在自体不明)
その他 ①③裏テーブルカード
②裏テーブルカード欠品
備考 特許等 ①溝右側下②③溝右側上に右横書き
「専賣特許第二二一二九 逸見式完了計算尺」
①②③ロゴマーク横に「PATENT № 22129.」
②③溝右側下に「BRITISH PATENT 107562.」「BREVETE S.G.D.G.」
その他 WはLL2/LL3尺を連続して読むためのマークで、LL2尺の1.1-2.9とC尺の1-Wの長さが同じである。LL2の2.9を超えた部分に対して通常はC尺の10を合わせるところをこの位置に合わせてLL3尺を読む。

*1 ケースに小さなラベル「Suppied by A.G. Thornton Ld. King Street W., MANCHESTER」が貼ってある。後に C. N. Pickworth 氏が参画し、"P.I.C." となる計算尺製作販売会社。電気尺についてはドイツの NESTLER やA.W.FABER から輸入販売していたものを欧州戦争の影響で日本に切り替えたのかもしれない。

常態

表面、溝

裏面

②側面

ケース表面

ケース裏面
②Suppied by A.G. Thornton Ld. King Street W., MANCHESTER


2023/01/02

英仏特許取得後のHEMMI No.2

多くの極初期型、初期型のHEMMI尺はイギリスで見つかるようである。当時世界一の工業国で計算尺の需要は日本よりも遥かにあっただろうから不思議ではない。

厚い牛革の手作りケースは大事に使っていたのだろうと想像できる。ホックのギボシは欠損していたのでたまたま持っていた現代のネジ式のギボシを嵌めたら何とピッタリ。オイルも塗って甦った。裏にはベルト通し以外にストラップも付いていたようである。

器種
概要
タイトル日英仏特許刻印 HEMMI No.2
ブランドHEMMI
型番No.1/1
ロゴJ.HEMMI. 〇"SUN"〇
引用符""はやや内向き
〇は太陽に光線 (クサビ形長短8本)、雲 (2本線)、左右対称
サイズ10 "
スタイル//Closed||
システムMannheim
製造時期1917/12 (ロゴ制定後、仏特許取得後) ~
製造国日本 (墨入れされたMADE IN JAPANが固定尺右下にある)
構造【ヘンミ片面G1-初期型】
リベット:正面、エッジ、滑尺の両端すべて
溝:セルロイド
裏窓:長丸穴タイプ
接合版:真鍮錫メッキ
寸法
[mm]
長さ280
33
厚さ9.8
重量
[g]
総重量78
カーソル4
材質 本体竹、セルロイド
接合版:真鍮
ネジ:鉄
リベット:アルミ
カーソル【初期型アルミ矩形DPI (*1)】
フレーム:アルミ
板バネ:鉄
DPI針:鉄
ウィンドウ:ガラス

目盛り
表面A
[B, C]
D
裏面-
[S, L, T]
-
計・備考7尺
目盛線タイプ:Railway track
その他
目盛り
ゲージ
マーク
【A,B尺】
π=3.1416
M=1/π: A,B尺での連続計算でπを含む計算に使用。
【C,D尺】
π=3.1416
C=√(4/π): C,D尺の直径からA,B尺に面積を計算。
C1=√(40/π): Cと同様だがA,B尺の2単位目 (10~100) に対応。
定規上 inch
下 cm
溝延長 cm
付属品 ケース牛革手作り、ギボシホック式、289mm。
マニュアル欠品 (存在自体不明)
その他
備考 特許等ストック下中央のロゴマーク横に「PATENT. №22129.」
「BRITISH PATENT 107562.」「BREVETE S.G.D.G.」
その他溝にも「専賣特許第二二一二九 逸見式改良計算尺」(右横書き)

*1DPI (Deciam Point Indicator) カーソルはやはり A.W.FABER 367の完全なコピー。

常態

表面、溝

裏面

最初のJ.HEMMI "SUN" ロゴ No.1/1

こちらも英国からの里帰り。

初期型の片面マンハイム尺。極初期型より厚みが若干薄く感じられる。ISRMの年表にはSUNロゴの確立は1917/12、使用者の彫り込みが1918 なので製造時期が符合する。 (*1)
ブランド+ロゴマークはこれもやはり模倣である。
  • 「A.W.FABER. ■"CASTELL"■」 (■は城をモチーフにしたアイコン、左右対称)
  • 「J.HEMMI. 〇"SUN"〇」 (〇は太陽と雲のアイコン、左右対称)
太陽に同じ長さの光線が10本もあり横から見たモヒカン刈りにも見える。また、後に2本線になってしまうが下側の線が繋がったZ型で雲であることが分かる。ロゴマークはその後微妙に変遷し太陽の光線の形や長さ、本数、雲、引用符にバリエーションがある。後日まとめて紹介しようと思う。
零戦設計者の堀越二郎氏が使用していたのもこれと同時期のNo.1/1である。

器種
概要
タイトル 最初のSUNロゴ計算尺 HEMMI No.1/1
ブランド HEMMI
型番 No.1/1
ロゴ J.HEMMI. 〇"SUN"〇
引用符""はやや内向き
〇は太陽に光線 (クサビ形同一長10本) 、雲 (Z線)、左右対称
サイズ 10 "
スタイル //Closed||
システム Mannheim
製造時期 1917/12 (ロゴ制定後) ~1918
製造国 日本 (墨入れの薄いMADE IN JAPANが滑尺中央にある)
構造 【ヘンミ片面G1-初期型】
リベット:正面、エッジ、滑尺の両端すべて
溝:セルロイド
裏窓:長丸穴タイプ
接合版:真鍮錫メッキ
寸法
[mm]
長さ 280
33
厚さ 9.2
重量
[g]
総重量 79
カーソル 4
材質 本体 竹、セルロイド
接合版:真鍮
ネジ:鉄
リベット:アルミ
カーソル 【初期型アルミ矩形】
フレーム:アルミ
板バネ:鉄
ウィンドウ:ガラス

目盛り
表面 A
[B, C]
D
裏面 -
[S, L, T]
-
計・備考 7尺・目盛線タイプ:Railway track
その他
目盛り
ゲージ
マーク
【A,B尺】
π=3.1416
M=1/π: A,B尺での連続計算でπを含む計算に使用。
【C,D尺】
π=3.1416
C=√(4/π): C,D尺の直径からA,B尺に面積を計算。
C1=√(40/π): Cと同様だがA,B尺の2単位目 (10~100) に対応。
定規 上 inch
下 cm
溝延長 cm
付属品 ケース 濃緑色の布紙張り厚紙筒、かまぼこ型、ホック方式 (ベロ部分欠損)、
280mm。
マニュアル 欠品 (存在自体不明)
その他
備考 特許等 ストック下中央のロゴマーク横に「PATENT. №22129.」
その他 溝にも「専賣特許第二二一二九 逸見式改良計算尺」(右横書き)
「J.HEMMIS ADJUSTABLE SLIDE RULE」(*2)
使用者独自のゲージマークが入れてある。用途不明。
C,D尺に2.12辺りにM
C,D尺に2.21辺りにC

*1 「BRITISH PATENT 107562」の出願~取得は1917年2月12日~7月5日であり、使用者はその刻印の製品が英国にまだ入っていない時期の在庫製品を購入したのであろう。日本特許番号だけの英国輸出版は他に"C.BAKER 244 HIGH HOLBORN LONDON"(スタンプのみ)などある模様。
*2 ”ADJUSTABLE”:日本特許22129でも英特許107562でも、金属板の上下方向の曲げ調節によりストック (固定尺) とスライド (滑尺) の接触圧を緩めたり、密にして矯正できると説明している。

常態

表面、溝

裏面

2023/01/01

HEMMI創成期のリテーラー玉屋商店のTAMAYA Co. 1941

こちらは御年80歳の英国の方から購入。その方の父親のものだったらしい。

カーソルガラスがなかったのでCDケースを裁断して作成しヘアラインも青にしてみた。裏面テーブルカードがきれいだったのは非常にうれしい。

この時期にC,D尺にも初めてπのゲージマークが追加された模様。銘以外でHEMMI No.1と異なるのが、πの下部分の2本線の違いだ。よく見ればHEMMIが釣り針のような形「し」、TAMAYAは末広がり「ノ」になっている。

興味をそそるのは、1925年に大倉龜氏が経営に参画し輸出が拡大する前、極初期型がどのようにして海外に渡ったかという事である。イギリス、フランス、アメリカ、カナダ、中国の特許については1917年頃から出願を始めて、1920年~1921年頃までには登録されている。いち目盛り職人であった逸見治郎氏だけでは成しえない筈だ。中村浅吉商店をはじめ、この玉屋商店、その他役人の協力があったのは間違いないだろう。ちなみに、氏は古巣の中村浅吉商店よりも先に玉屋商店と取引を始めたようで、玉屋商店のカタログ第3版 (1912年10月) にDPIカーソル版がNo.1937として掲載している。中村浅吉商店のカタログは 第2版 (1913年6月) ~第3版 (1922年2月) が長く空いているので実態は不明だが、第3版でNo.1480として現れている。

ところで、特許22129には製品に採用されていない記述が幾つかある。
  • 溝部分はセルロイドでなく牛骨板
  • 滑尺の両端も牛骨板でさらに「転軸」が埋め込まれ目盛り合わせの微調整を助ける機能
  • カーソルにも目盛りの中間を目見当するための工夫(原理としては既知)
逸見治郎氏の試作にはそのようなのものがあったのだろう。だが想像するに、材料費や加工の手間を考慮すると量産向きではなさそうで採用しなかったのは賢明な判断かもしれない。実用新案59732の「ソロバン付き計算尺」というのも面白い (後のFABER CASTELLのAddiatorやソロバン付き電卓も同じ発想だが逸見治郎氏が最も早く思いついた) が実際に売れたのだろうか。もしそれらの現物が残っているものなら見てみたい。それは間違いなく博物館級の尺だ。

器種
概要
タイトル HEMMI創成期のOEM - TAMAYA 1941 (*1)
ブランド TAMAYA
型番 1941 (HEMMI No.1のOEM) (*2)
ロゴ TAMAYA & Co.
サイズ 10 "
スタイル //Closed||
システム Mannheim
製造時期 1912/5/11 (特許取得後) ~ 1917/12 (ロゴ制定前)
製造国 日本
構造 【ヘンミ片面G1-極初期型】
リベット:正面、エッジ、滑尺の両端すべて
溝:セルロイド
裏窓:長丸穴タイプ
接合版:真鍮錫メッキ
寸法
[mm]
長さ 280
33.2
厚さ 10
重量
[g]
総重量 82
カーソル 4
材質 本体 竹、セルロイド
接合版:真鍮
ネジ:鉄
リベット:アルミ
カーソル 【初期型アルミ矩形】
横長なのでオリジナルでない可能性。
ガラスがなかったのでプラで自作。
フレーム:アルミ
板バネ:鉄
ウィンドウ:ガラス

目盛り
表面 A
[B, C]
D
裏面 -
[S, L, T]
-
計・備考 7尺
目盛線タイプ:Railway track
その他
目盛り
ゲージ
マーク
【A,B尺】
π=3.1416
M=1/π: A,B尺での連続計算でπを含む計算に使用。
【C,D尺】
π=3.1416
C=√(4/π): C,D尺の直径からA,B尺に面積を計算。
C1=√(40/π): Cと同様だがA,B尺の2単位目 (10~100) に対応。
定規 上 inch
下 cm
溝延長 cm
付属品 ケース 濃緑色の布紙張り厚紙筒、長丸型、鞘方式 (合わせ目6:4)、285mm。
マニュアル 欠品 (存在自体不明)
その他
備考 特許等 滑尺表左端に「特許」
溝下中央に「PATENT №22129」
その他 使用者独自のゲージマークが赤で入れてある。
A,B尺に11.43辺り=おそらく鉛の比重 (4℃基準) (*3)

*1 合名会社玉屋商店商品目録 第3版 (1912年) ではDPIカーソルの1937が4円で掲載されている。第4版 (1915年) では1941が3円30銭、1937が3円70銭。ちなみに舶来物のA.W.FABERのDPIカーソルの尺は6円50銭。当時の企業物価指数やコメの値段から類推すると1円が現在の1,000円~1,500円の価値なので、創成期のHEMMI No.1は概ね4,000円前後のアイテムだったようである。玉屋品番で分かる通り、DPIカーソル版の方が先に発売された模様。しかし、1937の挿絵の製作が間に合わなかったのか、図はどうもA.W.FABER 367のようである。Patent No.56774も逸見治郎氏のものではなく誤記と思われる。
*2 順序は推測であるが極初期型~初期型は同時期に以下のような銘で存在するらしい。「じぇいかん」さんのブログやISRM、Hemmi Slide Rule Catalogue Raisonné、The Sphere Research Slide Rule Site等を参考にさせていただいた。
  1. J.HENMI.TSUKIJI.TOKYO.JAPAN (1912年以前)
  2. J.HENMI.TOKYO.JAPAN(1912年PAT番号発行後)
  3. A.NAKAMURA.NIHONBASHI.TOKYO #1480 (1912年PAT番号発行後?)
  4. 無印(スライド溝中央にPAT番号のみ)
  5. 英 Norton & Gregory Ltd(滑尺左に特許、スライド溝中央にPAT番号)
  6. TAMAYA & Co. #1941(1913~27年)(5と同じ場所) ←本投稿の尺
  7. K.HATTORI (1917年以前)
  8. 米 Hughes-Owens Co. #1768(1914年以降)
*3 鉛のゲージマークは偶然か、流行か、無印HEMMI No.1でも同様に入っていた。やはり鉄ではなく鉛?の比重が重要らしい。

常態

表面、溝

裏面

ケース表面

ケース裏面